2020年11月18日
肩揉んで
肩揉んで
妻:ねえ、お父さん。肩凝ったから、揉んでくれる。お願い。
夫:「お願い」と言う割には、命令口調ですねぇ。
妻:当たり前じゃない。誰のせいで肩が凝ったと思ってるのよ。
夫:誰のせいですかぁ?
妻:決まってるじゃない、お父さんのせいよ。
夫:何で私のせいなんですかぁ?
妻:だから、お父さんが、「お母さんが作った餃子が食べたい」とか、
「靴下の穴縫って」とか、「ワイシャツにアイロンかけて」とか、
次から次に仕事を言いつけるからよ。
自分でできることだってあるでしょ。
夫:だって、お母さんの方が上手だからですよぉ。
妻:それはそうですけど、お父さんも練習しなさいよ。
夫:分かりましたよぉ。だけどぉ、お母さんの肩こりの本当の原因は、
そうやって、インターネットやり過ぎてることじゃないですかぁ?
妻:「インターネットのやり過ぎ」ってなによ。
いま、シロノワール(猫)ちゃんの ウマちゃん注文してるのよ。
猫砂やオシッコシートも買わなくちゃいけないし、
この前お父さんが食べたサバ缶も、
インターネットで注文してあげたのよ。
「おいしい、おいしい」て、食べてたじゃない。
夫:ああ、あれねぇ。
近くのスパーで売ってるのより、確かにおいしかったですねぇ。
妻:だから、お父さんのためなのよ。
夫:でも、洋服の箱も来ているようですけどぉ。
妻:それもお父さんのためよ。
最近、コロナの関係もあるし、
ショッピングモールまで車に乗せてって言う回数減ったでしょ。
その分逆に、お父さんの自由時間増えたってことじゃない。
夫:確かにそうですけどぉ。
妻:何言ってるのよ。そんなグチ言ってる暇があったら、早く肩揉んで。
夫:分かりましたよぉ。
これでどうですかぁ?
妻:あ~ぁ、気持ちいい。
夫:だけど、私なんか、肩凝ったことないんですけどねぇ。
妻:そうねえ。他の人の2倍くらいの大きな頭してるのにねえ。
夫:そんなに大きくはないでしょぉ。
せいぜい、1.8倍くらいですよぉ。
妻:それにしても、重たくないんですかねえ?
夫:そうですねぇ。
妻:あっ、分かった。脳みそが詰まってないから、軽いのね。
夫:確かにそうかもしれませんけど、
10年前には、『IQ84』だったんですよぉ。
妻:何よそれ?10年前って。じゃあ、今はどうなのよ?
夫:だから、今は、『一人称 単数』ですよぉ。
妻:何それ?お父さん、ハルキストなの?
夫:そうですよぉ。
春樹と言えば、もちろん、後宮春樹。
氏家真知子と東京大空襲の時に、
銀座の数寄屋橋の上で会うんですよ。
しかし、名前を聞かずに・・。
妻:『君の名は』ね。
夫:ひょっとして、村上春樹の春樹って、
後宮春樹から取ったんじゃないでしょうかねぇ?
妻:そんなはずないわよ。だって、村上春樹が生まれたのは1949年。
『君の名は』がラジオで放送されたのは、1952年のはずよ。
夫:さすが、リアルタイムでラジオ放送聞いてた人は、
良く知ってますねぇ。
妻:生まれていません。人を何歳だと思っているのよ?
夫:あっ、そうだ。村上春樹が先に生まれていたのなら、
自分の名前の春樹を主人公の名前にして
シナリオ書いたのかもしれませんよぉ。
妻:アホらしい。1952年には、村上春樹は3歳よ。
3歳の子供にそんなシナリオ書けるわけないじゃない。
夫:それもそうだなぁ。
じゃあ、後宮春樹と、村上春樹はどうゆう関係なんでしょうねぇ?
妻:ちょっと、お父さんの話に付き合ってたら、
肩凝りがよけいひどくなっちゃったじゃない。
肩揉み、最初からやり直してちょうだい。
夫:ハイハイ、カタモミ春樹ね。
Posted by サトウ三郎 at 05:55│Comments(0)
│夫婦の会話