2021年04月19日
馬から落ちて
馬から落ちて・・・R【20210419】
妻:ちょっと、おとうさん、その右手の包帯どうしたのよ?
夫:あっ、これですかぁ。
妻:そうよ、その包帯?
夫:聞いてくださいよぉ。
妻:だから、聞いてるじゃない。
夫:あっ、そうか。
実はね、きょう、自転車に車上して、コンビニに行ったんですよぉ。
妻:「自転車に車上」ねえ。
『馬から落ちて落馬した』ってやつね。
夫:それ、知ってますよぉ。
「猫がネコろんだ」とか、
「馬刺しを食べたら、ウマかった」って言うやつですよねぇ。
妻:チ・ガ・イ・マ・ス。
夫:ええっ、違うんですかぁ?
妻:違いますよ。
お父さん、中学の時の国語の成績が、2だったんでしょ。
夫:そうですけどぉ、あれは、作文や感想文を出さなかったからですよぉ。
妻:習字も下手だったんでしょ。
夫:そうですよ、だけど、漢字は得意でしたよ。
小テストで、7点くらい取ってましたから。
妻:何問のテストよ?
夫:だから、読みが10問、書きが10問の20問ですよぉ。
妻:それで7点だったの?
夫:そうですよぉ。
それが聞いてくださいよぉ。
妻:だから、さっきから聞いてるでしょ。
夫:そうでしたねぇ。それが惜しかったんですよぉ。
漢字の書きなんですけど、片方の漢字は間違ってなかったり、
辺や旁が間違ってるだけでも × されるんですよぉ。
妻:当たり前じゃない。
夫:でも、0.5点位くれてもいいんじゃないですかねぇ。
妻:何言ってるのよ。そんなこと言ってるようじゃ、2は当たり前ね。
夫:だけど、
なんで私の中学の時の国語の成績の話してるんでしょうねぇ?
妻:お父さんが「自転車に車上して、コンビニに行った」からよ。
夫:そうでした、そうでしたぁ。
そしたら、今日は、強風が強くて、
妻:「風が強くて」ね。
夫:女子高の高校生に、
妻:「女子高の生徒に」
夫:追い越された時、転倒してコケタんですよぉ。
妻:それは、「転んだ」だけでいいのよ。
夫:ちょっとぉ、話が進みませんよぉ。
イチイチ訂正しないで下さいよぉ。
妻:ハイ、ハイ、分かりましたよ。それで、転んでどうしたのよ?
夫:だから、転んで、負傷を怪我したんです。
妻:ハイ、ハイ。
夫:寒くて痛くて、悲惨で惨めでしたよぉ。
終わりましたよぉ。
妻:ハイ、終わったのね。
じゃあ言わせていただきますけど、
最後のも、「悲惨」か「惨め」のどちらかでいいのね。
ダブってるのよ。
夫:そうですかぁ。日本語って、難しいですねえ。
妻:お父さんのように間違える方が、逆に難しいんじゃないかしら。
夫:そうですかねぇ?
妻:そうよ。
この、美しい美人妻の私が言ってるんだから、間違いないわよ。
夫:間違いないですよねぇ。
美しい美人妻のお母さんが言ってるんですからねえ、って、
それって、「美しい」と「美人」がダブってません?
妻:それは、いいのよ。
校長先生とか、社長様とか、会長さん と言うのと同じで、
日常的に使われているし、
私の容姿を、より明確にハッキリ表現しているでしょ。
夫:そうですかねぇ?
妻:そうですよ、グウタラでダラダラシテルお父さん。
夫:ハイ、ハイ。